文学フリマ ゼロアカ道場 東浩紀

この前の日曜,秋葉原文学フリマが開催され,その中で東浩紀さんが主催するゼロアカ道場も行われた.

大学で,東さんの授業を受けていて,そのことを耳にしたので東さんのファンである後輩を誘って行ってみた.

全然どんな感じか知らないで行ったんだけれども,雰囲気としては以前行ったGEISAI(村上隆主催の美術イベント)に似たものだと感じた.
"GEISAIに似た"と言うと語弊がありそうだが,同人的イベントという広い意味で,ある程度似た形式・雰囲気なのかなと感じたということ.

一緒に行った後輩はいろいろ参加している人のブログやら何やらで,ゼロアカを追っかけていたりもするらしくゼロアカの同人誌を買っていた.(さすが東さんのファンと言うべきか)
自分はあまりゼロアカのことを知らなかったし,自分の興味のあるものはマンガ評論なので,文学フリマのほうで売っていた泉信行さんのブログとかをまとめた本を買った.
マンガ評論に興味があることとの関連で言えば,ゼロアカ腐女子についての同人誌を買ってもよかったのだが,行ったのが結構遅かったせいもあり,気づいたら売り切れていた.
通販で売ってくれることを期待したい.

文学フリマが終わりゼロアカの第4関門突破者の発表と最後の挨拶で,東さんは,

「僕は評論の本は,前から売れるとおもってたんですよね.
今まではどうやって書いていいかとか,どうやって売ったらいいかということが皆分かってなかった.
このイベントがこれだけの盛り上がりを見せ,今結構キテるんじゃないかと思う.
ここにいる人は,そういうものを目撃している.
皆さん頑張っていきましょう.」

みたいなことを言っていた(3日も前のそうとう曖昧な記憶なのであまりアテにしないでください).
実際にどういう言葉だったかは曖昧だけれども,「皆,盛り上げていこうぜ!」みたいな結構アツい感じでしたよ.
東さんアツイです.
邪推すれば,本心半分,演出半分なのかもという気がしないでもないけど.
まぁイベントごとだしマイクパフォーマンスというかマイクサービスも必要だし,自然とそういうことをするものかも.
そういうサービス精神みたいなものは自分としては良いものだと思う.実際そのおかげで盛り上がったと思うし.

10月はじめの授業で,東さんは大塚英志さんと対談して,人と話し合っても分かり合えないし,無駄なんじゃないかと思ってそういうのに疲れたみたいなことを言っていた.
しかし,そんなことを言っていた人とは思えないほどアツい発言だった.
対話して分かり合う云々とは論点が違うのだけれども.しかし,人間なんて結局,発言・行動して他人と何かしら伝え合っていかなきゃ生きていけないものだと思う.だから,そういう意味では,対話して分かり合う合わないのも,イベントという形で何かを投げかけると言うか行動して示していくのも根底には同じものがあるのではないだろうか.

    • まとめ--

マンガ評論に興味があり,できれば実際に自分でやりたいと思っている自分としては,今回,文学フリマゼロアカ道場を見てみて思ったのは,
"こういうのもアリなんだ.それで食っていけるってのは難しくても好きならこうやってやっていけばいいのかな"
なんてことを,前から分かってはいたけれども,実際目の当たりにして改めて思ったわけで.
でも実際なかなか文章が書けずにいる自分に焦りも覚えたりもするわけで.
やると思っているだけなのと実際にやっているのとでは天と地の差があるわけで.

東さんみたいな評論好きが評論をするというか評論のための評論みたいのとはベクトルが違うけれども,自分もいろいろ動いていかなくてはと意を新たにしましたよ,と.